東京と大阪の寿司、どう違う?
- Shiho Nishida

- 7月17日
- 読了時間: 2分
Sushi Academy Ginzaでお客様とお話ししていると、東京だけでなく、大阪や広島などを数週間かけて巡られるという方も多くいらっしゃいます。この夏は、大阪万博の影響もあり、関西方面も人気の旅行先ですね。
そんな中でよく聞かれるのが「東京の寿司と大阪の寿司って、何が違うの?」というご質問。
今回は、関東(江戸前寿司)と関西(大阪寿司)の違いをご紹介します。その違いを知って、旅の途中で味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか?
1. シャリの味が違う!
まず大きく違うのは「シャリ(酢飯)」の味付けです。東京の江戸前寿司は、お酢の酸味がきいたあっさり味が特徴。ネタの味を引き立てるような味わいです。
一方で、大阪をはじめとする関西では、甘めのシャリが主流。これは、押し寿司など時間を置いて食べるスタイルが多かったため、ごはんの乾燥を防ぐために砂糖が多めに使われたのが理由と言われています。

2. ネタの選び方も違う!
東京では、マグロやアナゴ、小肌など、江戸前らしいネタが多く使われます。マグロは特に重要で、「いいマグロを仕入れているか」が寿司屋の評価を左右すると言われるほど。
一方、大阪では白身魚が多く登場します。瀬戸内海など、近くで新鮮な白身魚が手に入りやすいため、関西ではタイやハモなどのネタが好まれます。
ネタに一手間加える江戸前に対して、関西では素材の味を活かすスタイルが多いのも特徴です。

3. 鮮度の関西、工夫の関東
関東の江戸前寿司では、魚に一工夫を加えるのが基本です。たとえば、小肌やマグロは〆たり、漬けにしたりして寝かせることで、旨味を引き出す技が使われます。
一方で、関西の寿司は“活(い)かっている”=鮮度の良い状態の魚をそのまま提供する傾向にあります。歯ごたえのあるプリッとした食感を楽しめるのが関西寿司の魅力です。

正解はひとつじゃない。寿司は「土地と職人の知恵」の結晶
世界に誇る日本食の代表格である「寿司」。歴史もスタイルも、食べ方も様々ですが、そこに“正解”はないのかもしれません。その土地で獲れる魚を、職人の技術を駆使してベストな状態でお客様に届ける――それこそが、寿司のあるべき姿ではないでしょうか。実際、関東で人気のネタが関西では見られなかったり、その逆も多くあります。 ぜひ、各地の寿司店で「味の違い」「文化の違い」を楽しんでみてください。寿司を通して、日本の地域の奥深さを感じられる旅になりますように。





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